「この会社で働きたい!」
「この業務に携わりたい!」
こんな強い意気込みで面接に挑んでも、自分が入りたいと思った会社に、必ずしも入社できるとは限りません。
だからこそ、希望する会社からの採用通知が来たときの喜びは、格別なものがあります。
しかし入社後、理想と現実のギャップに苦しむ人は少なくありません。
雇用条件が違ったり、面接の際には聞かされていなかった業務を任されたりと、期待を裏切られるようなことは多々あります。
「こんなはずじゃなかった・・・」
そんな風に思ってしまう瞬間は、どうしてもやってきてしまいます。
そして、この理想と現実のギャップを埋めることは簡単なことではありません。
今回ご紹介するのは、自分が本当にやりたい仕事とは「何か」を模索し続けるKさん(20代前半男性)の体験談です。
【プロフィール】スポーツマンで、サッカーに没頭した学生時代のKさん
私は、小さい時から体を動かすことが大好きな活発で落ち着きのない男の子でした。
8歳から18歳まで10年間サッカーに没頭し、小学生の頃は地元の強豪チームに所属して全国大会にも出場しました。
現在は3歳になる子供も生まれ、時間があれば子供と外で走り回っております。
そしてスポーツと同様に流行りものに弱いです。要はミーハーなのです(笑)
最近だと、鬼滅の刃にドップリはまり単行本も全巻集めました。
とにかくこれが流行っていると聞くと放ってはおけません。
【入社した会社】Webデザイナーとして物流会社で入社
家族ができた私は休日や給与など待遇面を考えて、3年間務めた会社から転職をすることにしました。
転職活動する際に自分が本当にやりたいことにチャレンジしてみようと思い、以前の仕事で少し経験があり、すごく興味のあったWebデザイナーに挑戦してみることにしました。
転職活動をする際、結婚もしており早く就職しなければとあまり下調べもせずに、ハローワークにて「Webデザイナー」「未経験」と検索して求人を探しておりました。
Webデザイナーという職種は未経験ではなかなか求人がなくあきらめかけていた時、なんとWeb制作会社ではなく物流会社がWebデザイナーを募集しており、しかも勉強会もあるということで、ここでしっかりと経験を積めるのではないかとすぐに応募いたしました。
そしていざ面接当日。
社長様と面接をしていくうえで私は、とにかくここに就職してやるという気持ちでお話をさせて頂きました。
とても感じの良い社長様で、気にすることは一つもないだろうと業務についてきちんと質問などすることもなく、面接が終了。
無事採用が決定いたしました。
勤務初日、会社に行くと暖かい雰囲気の会社で、とても安心したのを覚えています。
規模は中小企業、社員数は10名前後でした。
【入社後の生活】Webデザイナーとしての業務は週に数回だけ
いざ業務に入ると基本的には、事務作業が主で週に数回だけWebショップの商品ページを作る等でした。
当然入社したてですので当たり前ですし、その会社にはその会社の方針というものがあると思います。
しかし、あまりにもWebデザイナーという職種で求人がかかっていたとは思えない業務内容が続きました。
勉強会も外注のWebデザイナーさんが週に一度1時間程度開催してくれますが、やはり会社の業務に関係するものが勉強内容になるので、Webデザイナーとしては少し内容が薄くなってしまうので、私は焦り始めました。
またその頃、プライベートでは2人目の子供を授かり、家族が幸せに包まれました。
【会社に行きたくない!】些細なことがきっかけで糸が切れたKさん
ある日、業務中にしかお話できないと思い、Webデザイナーさんが来ている日に業界の話を聞こうと思いお話を伺っていると、社長から怒られてしまいました。
もちろん業務と関係ない話をしていた私に落ち度はあります。
なにも間違ったことは言われてないのはわかります。
しかし、もともと業務内容に当初聞いていたお話と相違があると思っていた私は、そこからプツンと糸が切れたようにやる気が出なくなりました。
朝起きて仕事の準備をしている時も、体が重く食欲もでません。
会社に出勤しても、会話をすることもほとんどなく、業務のこと以外喋ることはほとんどなくなっていきました。
食事も自分の車の中で食べ、昼休憩中は会社から少し距離を置いたところまでドライブして食事をするようになりました。
定時になると、仕事なんか放りだして早く帰りたいと思うようになり、いつしか仕事中も一切仕事のことに頭が向かなくなってしまいました。
【その後の選択】会社を辞め、Webデザインを勉強し直すことに
そんな日々が少し続いて私は、このままではダメだと意を決して社長とお話をさせて頂くことにしました。
社長からは、
「この会社にはこの会社のルールがあり、それに従ってほしい」
「今後も会社の流れによっては、Webの業務ではなく事務や営業の方に回ってもらうかもしれない」
そう言われた私は逆に心がスッキリしました。
私がやりたいことはここではできない。
もっと自分に最適な道があるのではないか。
そうして私は、この会社を辞める決断をします。
もちろん家族もいる私は家族と相談し、妻は快く私の進む道を応援してくれ、そのおかげで私はさらにスッキリと自分の決断に自信を持ちました。
そして社長にその旨を伝えると、勝手な私の意見を快く受け入れて背中を押して送り出してくれました。
そこから私はしっかりとリサーチをすることから始め、やはり経験や知識が浅いと会社に入るのは難しいということが分かり、ちょうど良いタイミングでwebデザインが学べる職業訓練校というものが開催されるということを知りました。
しかも、給付金を受給しながら受講できるということで、すぐに申し込みをしました。
人気もすごく倍率も高かったですが、なんとか合格をもらい半年間スクールに通い、そして無事修了に至りました。
今はバイトしながら、就職活動をまた1から一生懸命しております。
Webデザイナーというものを調べていくうちにいろいろな働き方や企業があり、本当に素晴らしい職業だなとこのご時世、改めて思い知らされています。
【最後に】「会社に行きたくない!」と思っていた頃の自分に一言アドバイス
今回このような経験をして、私自身本当に良かったと思います。
もしあのまま中途半端なまま続けて、中途半端に仕事をしていても、会社にとっても私にとっても今後には一切つながらなかったと思います。
あそこでしっかり決断できたことが、私にとっての一つの人生の転機だと感じています。
今後はより一層自分の決断に自信も持てますし、なによりもうあのようなことが起きないようにと。準備ができると思います。
もしあの時、
「もう会社に行きたくない」
「どうすればいいかわからない」
と思っている自分に何かを伝えることができるのならば、
「自分が思っていることを声に出す」
「しっかり考え、信念があるならばその道に進むべき」
この2つを伝えたいと思います。
まず
「自分が思っている事を声に出してみること」
思っていることを口に出すことは、成功への近道だと私は思っています。
なにか起こるかもしれない。
誰か手助けをしてくれるかもしれない。
そんな力を「言葉」は秘めていると、今回に限らず今までの経験すべてを思い返しても本当にそう思います。
そしてもう一つ
「しっかり考え、信念があるならばその道に進むべき」
これは強い信念がある方に進むことが、一番成功する確率が高いからです。
当たり前のことですが、信念が強く「これで私は成功する」と思っている事ならば、努力を惜しみません。
そして、いつもその道に全力を注げます。
やってみたいという軽い気持ちではなく、しっかりとその道にすべてを捧げる事ができる覚悟が必要です。
しかしそういうものが自分の中にあるのならば、中途半端な気持ちで続けるよりも、その道に行くことが人生を豊かにしてくれると感じました。
もしあの時の自分だけでなく、私と同じようにどうしたらいいか悩んでいる人がいるならば、ぜひそう伝えたいと思います。
私はこれからの人生、辛いことがあるのは目に見えています。
上手くいかないことや、きつく苦しいこともきっとあると思います。
しかし、今回お伝えした経験をしっかりと活かし、まずは自分が達成したい事。
次に、自分ひとりの力では対処できないような事なども、しっかりと声に出して周囲に伝え、自分自身に何かプラスな物を引っ張ってこれるようにしていきます。
そして、今自分の中にある強い信念をしっかりと信じて頑張りたいと思います。
コメント